萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 10月号

 一年前に佐野眞一さんが書いた「あんぽん 孫正義伝」を読んで泣いた。ソフトバンク生みの親・孫正義さんの生き方に私は感動した。その時と同じ気持ちについ最近なった。前々から声を掛け合い、何か同類の仲間のような親しさを感じていた男・スーパーやまとの小林久さんの話を聞く機会を得た。植月のぼるさんという方が会長をしている八ヶ岳VIPクラブでの例会で小林さんを呼ぶので舩木さんも来て欲しいと会長からお呼びがかかった。この会は八ヶ岳に移り住んだ方々を中心にした素晴らしい方々の親睦を深めながら、地域を愛し、勉強会を重ねている人たちの会だ。私も今までに二度お話をする機会をいただき、自分の考えを話させてもらった。植月さんが言うには私と良く似ている方なので、という事だが、実は私も相当いつも本音で物を言い、度胸も座っている方だと思うのだが、小林さんの方が私より一回りも二回りも上だ。そして何より話術がうまい。人をどんどん引きつける。彼が山梨の教育委員長になり、その破天荒な考え方を聞いていて、私も県の諮問委員会や市の委員会ではこの地だけに通用する悪しき常識と、無知だが声の大きさと立場だけで物を言う議員の先生方と戦ってきたが、私の場合はいまだ委員レベルで、たいした事は無い。しかし小林久さんは"長"だ。その立場でやんちゃ小僧をする訳だからすごい。
 私は今、この清里を日本一素晴らしい誇りのあるふるさとにしたいと考えているが、争いを避けて、立場の有る人とは妥協しながらうまくやらなければいけないのか、と少し思い始めていた時に、彼の話を聞いてしまったのは、ある意味で私にとってはとても不幸な事かもしれない。私も闘争心に火をつけられてしまった。でも、私の知るポール・ラッシュ博士も私が子供の頃、多くの人の反対の中でも自分が正しいと思う事は曲げる事はなかった。またポール先生の今生きている人の中では最後の弟子になったと言ってもいい山梨県馬事振興センター、モントリオールオリンピックに行った石黒健吉さんも、今だに真っ直ぐに生きている。私が大物ならともかく、小物なのだから全力で真っ直ぐ生きたって、もしかしたら間に合わないかも知れないのだから、よし!もっともっと本音で自分が正しいと思う事をやろう!と心に決めた。
「俺が正しい」と確信が持てる事など世の中の多くの事の中のほんの少ししかない訳だから簡単な事。自分の周りの事をするのが私の役割だと思う。
憲法の事と か原発の事とか、身近な事ではリニアの問題とか中央横断自動車道とか、それらの事に関心が無い訳ではないが、本当はバッヂを着けた議員達がもっと勉強して自分の意見を言って欲しい。いつも"100"か"0"はおかしい。
賛成する人はデメリットを知り反対する人はメリットを知って答を出して欲しい。その時どの基準で判断したかをはっきりさせて欲しい。
 東北から帰ってきていろいろ考えていた時だけに、今回は大きな刺激になった。
そして俺は何を目指すかが、また一つ明確になってきた。
成長性の無い無駄な時間は、もう私には残されていない。
上次さんの気持ち
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