萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 9月号

暑さがまだまだ残る日が続きます。

 この夏も萌木の村に足を運んで下さり有難うございました。また、清里フィールドバレエに足を運んで下さった皆様、ご満足いただけましたでしょうか。毎年毎年続けさせて頂いた事によって、フィールドバレエに携わる一人一人がまるで樹木が育つように力強い集団に育ってきた事を実感した夏でした。

 萌木の村の広場の芝生は今までですと夏の清里フィールドバレエによって傷み、また秋に行うイベント「私のカントリー」フェスタin清里によって更に傷む。それを次の年の春にコツコツと手入れをしていく、という事の繰り返しでした。しかし今年は芝をサポートするマットを使用することによってダメージが抑えられたのです。そんなことに20年間も気がつきませんでした。気がついてみれば大した事ではなくても、人間とは簡単に気がつかない事が多いのでしょうね。

 萌木の村に住んでいて思うことは、やっぱり夏は最高の季節だということです。“開拓の鐘”からつながる遊歩道。“滝見の丘”に続く森の中などは本当に暑さ知らずの散歩コース。清里フィールドバレエの際の夜空の天の川、月や星が日頃のものと全く別のものに見えてしまうのは本当に不思議です。

 自然と人、人と人。何かと何かが関わった時に、より価値の高いものが出来上がるのでしょう。これからも皆さんと関わっていきたい。いえ、皆さんと関わるのにふさわしい萌木の村を作りたいと思っております。これからもよろしくお願いいたします。

萌木の村村長 舩木上次
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 8月号

7月27日(火)、第21回清里フィールドバレエの幕を開かせていただきました。
今こうして私が清里フィールドバレエを続けられてきた事を考えてみると、あまりにも多くの人達の支え無しにはいられなかった事に気付かされます。過去現在、上下左右360度、感謝の気持ちでいっぱいです。心の中には色々な方達のお顔が浮かんで参ります。

今村・川口両先生をはじめとするシャンブルウェストのダンサーの方々。舞台デザインを手がける小林雅之さん。先崎豊さん、奥野直樹さんをはじめとする大工さん達。古賀さんをはじめとする照明の方々。伴さんはじめとする舞台監督の方々。音響の海老沼さん。吉田久さんをはじめとする、公演中のダンサーの方々の食事を作り健康管理をしてくれる方々。佐藤和子さんはじめ会場アナウンスの方々。会場で日々対応に追われる清水充さん、木内節雄君をはじめとする萌木の村のスタッフの仲間達。運営にかかわる人だけでも100人以上を数えます。
そしてフィールドバレエを始めた当初、甲府で中心となって働きかけて下さった埴原弁護士をはじめとする中庸会の仲間達。宮本重雄さんをはじめとする21度C の友人達。今は天国から私を見守って下さっているだろう、尊敬する副島有年さん。矢羽田正豪さんはじめ全国から私を支え助けてくれる友人達。より多くのお客様にフィールドバレエへ足を運んでもらおうと、マスコミを利用して私を応援して下さる方々。
私を生んでくれた親父とお袋。子供の時に私を育て影響を与えてくれた、ポール先生をはじめ、キープ協会の夢を作った当時の輝けるスタッフの方々。
フィールドバレエからさかのぼり、私が萌木の村を立ち上げてから可愛がって下さっている長岡寛さん、丸山源さん。私が何かに迷い立ち止まると厳しく叱咤激励して下さる中島美人さん。清里という地に一緒に生活する土地の仲間達。
もしかしたら私は世界中の人達に支えられているのではないかと思い始めています。

そんな仲間達に支えられ、続けてこられたフィールドバレエにある問題が起きました。
それは今回の演目の一つ、「天上の詩」の上演の際に使用する音源についてです。今まで使用していた音は劇場で上演した際のオーケストラをそのまま録音したものです。スタジオで録音したものではありませんのでお世辞にも良いものとは言えません。八ヶ岳が舞台の「天上の詩」に私達は特別に強い思い入れがあり、将来この地の誇りにしたい作品でもあるのです。が、その作品の音に不備がある。これは何としても解決をしなければいけません。今私達が出来る最高の物を作ることがお世話になっている皆さんへの恩返しでもあるからです。
オーケストラや指揮者を頼み、スタジオで録音する。1枚のCDを制作するのにこの方法だと数千万円必要とします。今の私達にそんな経費は捻出できません。途方に暮れていた時に頭に浮かんできたのは国会議員の林芳正先生でした。林先生は国会議員で構成した“ギインズ”というバンドの一員でもあり音楽には造詣も深く、しかも林先生のお父様はシャンブルウェストの後援会長さんでもありました。そのご縁も有り、音楽プロデューサーの宇佐美さんと知り合う事が出来ました。宇佐美さんからシンセサイザーで音を作る事を提案され、今度は出川さんという方とお知り合いになる事が出来ました。
出川さんがサンプルを作り、作曲家の石島先生と今村先生がチェックする。その繰り返しでついに清里フィールドバレエの音源が出来上がりました。短い時間での作業依頼で出川さんには本当にお世話になりました。

新しい音源の製作費も何とか捻出する事が出来ました。以前このマンスリー上次でもお話させていただきましたが、私の友人の深井孟さんご夫妻が協賛して下さったのです。そのご協力があったからこそこの音が作れました。
このようなお話が清里フィールドバレエや私の周りにたくさんあるのです。そしてこれからもあるのではないでしょうか。

この文章を書いている最中にも次から次へ友人達の顔が浮かんで参ります。その一人一人にありがとうと言いたい。そして今日会場に足を運んで下さる皆さま。皆さまが感動して下さる舞台作りが私達のアジェンダ(取り組むべき課題)なのです。

joji100731.jpg清里フィールドバレエから教えられた事。
「何かをする時人は一人では何も出来ない。直接関わる人、間接的に関わる人、自分から見える人、見えない人。全ての人に支えられて今がある事」

一人一人にありがとうございます。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 7月号

joji.jpg7月に入り山の木々、広場の芝の伸びる速さが一段と速さを増してきました。すごいですね、太陽からのエネルギーを吸収して大きくなっていく姿を見ると、自然とはなんとすごいんだろうと実感します。

そんな自然の恵みに囲まれた中で、今年もフィールドバレエの舞台作りが始まりました。何千本とある自然の木々はこの舞台の大道具の一つなのです。劇場の中にこれだけのセットを作ろうとしたらどれだけの時間とお金がかかるのでしょうか?私たちは神様から恵みを与えられ、今年も舞台を作っています。

私は6月中の空いた時間のほとんどを広場の芝生の修復に費やしました。昨年の清里フィールドバレエ、「私のカントリー」フェスタin清里でかなり傷んだ状態だったのです。友人に手伝ってもらい、その他にもかなり整備いたしました。今まで以上に素敵な会場に仕上がっていると思います。やってもやっても、そしてやればやるほど改善したいところが見えてきます。それでもやり続けたいのです。なぜなら清里フィールドバレエは時々私に大きな感動を与えてくれるからです。この殺伐とした世の中で「バレエを見て救われた」という人がいるのです。そんな人に出会ったときはとてもやりがいを感じるのです。

今年も一人でも多くの方に感動をプレゼントできるように準備を続けます。会場で皆様にお会いできることを楽しみにしております。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 6月号

joji.jpg清里フィールドバレエは多くの方々に支えられ第21回目を迎えます。準備も日一日と進んでいます。この夏に生まれるであろう新しいドラマを私も楽しみにしています。今年もフリーペーパーに清里フィールドバレエの特集が載りました。「ココチ」という冊子は山梨県内外に5万部配布の予定だそうです。また、長野県で配布されている「パプリカ」という冊子にも紹介され、本当に多くの方々に知って頂ける機会を得る事が出来ました。すべては支えて下さった皆さまのおかげです。そして、今年もチケットの販売に力をお貸し下さい。皆さまがお声を掛けてチケットを販売して下った事で回を重ねる事が出来ました。更に先日、世界で活躍が期待されるダンサーを生み出すことも出来ました。皆さまのお力で地域の宝物に育てて頂きたいと心から願っています。その他にも関係するたくさんの方に感謝の気持ちでいっぱいです。感動と夢の為に一人一人の人生が豊かになる事を祈ります。今年もよろしくお願い致します。

私は読売新聞の「週末寸言」というコーナーで年に6・7回ほど自分の意見を書いています。先日はこんな事を書きました。

一つのものを作り上げる。それは一人で出来るものから、多くの人が関わらないと出来ないものまで様々です。更にその時、その場所、その人でしか出来ないものもあります。フィールドバレエはまさにここでしか出来ないものの一つなのです。なぜフィールドバレエが続けられたのか。バレエ団、舞台、音響、照明、大道具、小道具、衣装等々。70人以上の裏方や60人のダンサー達の価値観は一人ひとりで異なります。皆それぞれが「良い舞台を作りたい」と思い、それぞれの立場で正しい事を考えます。その考えは誤りではありません。でも立場が変わり、見る方向が変わると全く違うものに見えてしまいます。真剣にそれぞれの立場で考えるが故にぶつかり合い、互いの意見を理解するまで、時には感情的になることもあるでしょう。しかし、互いの意見が理解出来た時から、バランスのとれた、お客様に一番喜んでいただけるような方向へと進んで行きます。関わったスタッフ達はお客様の反応を見て、自分がしてきた事が良かったのか悪かったのか判断し、更に良い方向へと自分達を高めていくのです。今年も最高の舞台を作り上げようと日々準備を進めております。様々な観点からご意見もある事でしょう。私共に気がつかない事がありましたらご指摘下さい。

前述の記事での事。フィールドバレエの中心的存在になっている大工さんが私にこう言いました。『社長!俺はフィールドバレエから逃げられねえから。何があってもやるしかない!』この公演を支える全ての方々の心の中に、『絶対に逃げない』『何があってもやりぬく』という強い覚悟のようなものを感じるが故に、今日までやってこられたのだと思うのです。そんな仲間と共に仕事が出来る幸せをつくづく感じる今日この頃なのです。
上次さんの気持ち
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