萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 6月号

 毎日、目が覚めるのが楽しくて仕方がありません。日を追うごとに萌木の村のガーデンの山野草が大きく成長し、また小さな花を咲かせ始めました。
私達は三年前からポール・スミザーさんとナチュラルなガーデンを作り始めましたが、最初は彼の言うことが理解出来ず、対立する事もありました。私がお願いしているのに呼びつけられて「あなたは間違っている」と怒られたりもしました。「なぜ私が説教されなければいけないのだ!」と内心思ったこともあります。しかし、今は彼の言う事を信じられ、植物は見事に育ち始めました。まさにコロンブスの卵です。
社会という我々の住んでいる地球では、正しい事も正しくない事も日一日と成長し、時には間違った事でもそれが正しい事のように解釈され、それが常識になっている事があります。自分自身もそう思い、周りもそう思っているから大変です。私がやってきた環境作りで萌木の村内の歩道、庭、立木の伐採、植樹があります。良かれと思ってやってきた事ですが、今考えると中途半端でした。その為、いつもやり直しをしなければなりませんでした。
今回ポール・スミザーさんと関わり一緒に仕事をさせてもらい、本当に本質や必然を分かっていて、なおかつ、質の高い感性が求められている事が分かりました。我々スタッフは現場作業をしていてスミザーさんの指示に従い、コツコツと三年間やり続けました。まだまだゴールは遥か先ですが、今、皆さんが萌木の村を訪れてくれたら大きな違いを感じると思います。作業をしている私達ですら、こんなに美しく変わるとは想像できませんでした。ポール・スミザーさんの感性がすごいのは3年後、5年後、10年後の山野草・樹木がどう育ちどのようになるのか予測する力、未来から逆算して、今何をするかが見えている事です。「来年はこうなる」「そして次の年はこう成長していく」と話すその通りに見事なっています。
私は仕事においても彼の考え方に大きく影響されました。中途半端な考えではやらない。こうしようと思った事に100人が100人それはいいと思う事はやる。1人がやる99人が反対これも相当面白い。今までやってきた私の仕事で今続けられている事は、皆最初は反対された物ばかりでした。しかし、それはコロンブスの卵のように実は難解だと思っていた事が一番ナチュラルで、どこでも、誰でも出来る事なのです。まだまだ作業は続きますが、相当、素敵な萌木の村になっています。見に来て下さい。
フィールドバレエが25回目を迎えます。
本当に多くの人に支えられたおかげで続けられました。何回も何回も厳しい状態に直面しましたが、その度私達を助けて下さる方が手を差し伸べてくれ、救ってくれました。バレエ界の方々に言わせると「世界のどこにもない、ここだけの野外バレエだ」との事です。仲間と共に一年一年続けてきた事が25年にもなりました。今年も公演初日7月28日の幕があがるのを楽しみにしています。
このフィールドバレエは言葉で説明しても通じないのです。自然の星空の下で芸術がコラボレーションするのですが、五感がビリビリと感じる不思議な時なのです。その時、そこにいた人達でしか会話が繋がらないのです。実は会話とは共通のイメージを持っている人達でないと言葉が通じていない事があります。私のような田舎に住んでいる馬鹿者は時々勉強会などに行きます。先生の話している単語は分かるのですが、内容が何を言っているのか分らないのです。イメージ出来ないという事があります。私はフィールドバレエの事を熱くなって話すのですが、このバレエを一度見に来て下さった方と話すと盛り上がります。しかし、来た事のない方と話すと相手の方にはイメージが出来なく、実は一方通行の会話になってしまいます。
これだけは一度見に来て下さい。関わる私達が全力で、一丸となって、一つの目的に向かってやっている姿を見て貰いたいのです。私達は一年に一回厳しく難しい事に挑戦します。なぜやるのかと聞かれたらこう私は答えます。それは「感動」と。
上次さんの気持ち
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