萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 10月号(続編)

 私の今やっている事はウイスキー作りに似ています。ウィスキーは蒸留して樽で寝かせ、5年、10年、20年、長いものでは50年も樽の中で熟成させます。今日作っている物は自分たちで飲むことのできない物もあります。現在ウィスキーとして世に出ている物は、我々の先輩方が20年30年前に未来の為に作ったものなのです。今萌木の村が取り組んでいるガーデンは、20年、50年、いや100年後、本当にこの地に馴染んだ美しい庭になると思います。次の世代の人たちがこの景観をどう生かしてくれているか、とっても楽しみです。その時の為に、今手を抜かないでしっかりとした仕事をしておきたいのです。その点、私の友人で萌木の村環境部の輿水章一さんは、私が願う以上の仕事を常にしてくれるのです。私はいつもポール・スミザーさんが描くデザイン以上の出来栄えだと思っています。発想・作業・仕上げ・維持管理・成長、一年ごとに質を上げていき、未来の宝物にしたいと思います。50年後、100年後のことを考えるとわくわくします。今は時間と経済的な負担が大きく、その見返りはほとんどありませんが、未来のための「基礎作り」とはそういうものだと思うのです。

 私はドイツのケルン城を初めて見た時、700年もかけて完成させたという話を聞き、計画を立てた人たちは何が楽しくて仕事をしていたのだとうか、設計をした人は自分の生きている時はただただ基礎を作る作業をするだけ、そんな考え方がなぜできるのだろうと不思議に思いましたが、最近、その人たちの気持ちが分かるようになってきました。700年後に完成する物がイメージできている先人たちにとって、その為の第一歩はとてつもない"ときめき"なのだと確信できるようになりました。皆さんにも、今進化している萌木の村の姿を見てときめいてもらえるよう、これからも私の想いを伝えていきます。

 ポール先生が言った言葉『一流であれ』。いつの日か萌木の村は“一流を目指す”のではなく、“一流が普通”になっていることを願います。私はまだまだ生みの苦しみを何回も何回も味わう事になると思います。そして現実と理想のギャップの中で皆様をがっかりさせる事もあると思います。「舩木上次が言っている事と萌木の村がやっている事は違う」と、叱られる事もたくさんあると思います。それでも私は、夢を追い続ける事を決意しました。それは、与えられた人生が一度しか無いからです。

 今萌木の村は、私と一緒に夢を追い求める、3年後5年後にリーダーになれる人財を求む。私は思う。萌木の村は感動したいと思う人にとっては宝の山だと。与えられるのではなく、自ら奪い取れ。
上次さんの気持ち
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マンスリー上次さん 10月号

  私は本当に幸せ者です。素晴らしい仲間に恵まれております。
先日、私どものブラウマイスターの中村、松岡、二人のビール職人の造ったビール「プレミアム ロック ボック」がWBA(World Beer Awards)でアジアのベストビールになりました。快挙です!国内のコンクールでは今までに何回も日本一になっているのですが、世界的な品評会に初めて出品して見事に受賞、本当にすごい事をやってくれました。
 私はご存知のようにお酒を飲めないのにビールを作っております。そして今はホテルにBARも始めました。前回の号外でウイスキーの事を少し書きましたが、日本ではもう販売していない終売品のウイスキーを集めました。その数500本ほど。ニッカのオールドボトルも相当入手しました。NHKの朝ドラでニッカウィスキーの竹鶴政孝さん、リタさんがモデルになる番組が放送されるなどという事は知る由もありませんでした。世界的なウイスキーブーム、そして今回の朝ドラ、見事に私にとっては追い風です。ウィスキーの専門誌「ウィスキーワールド」の8月号で、リゾートホテルのバーの特集で大きく取り上げていただいたり、ハット・ウォールデンが「婦人画報」で取り上げていただいたり、「八ヶ岳デイズ」ではポール・スミザーさんのガーデンと私の今進めている"八ヶ岳アルコール文化発信基地構想"が記事になったり、ホール・オブ・ホールズの音楽家とオルゴールの共演も少しずつ認められ、新しい魅力を発進し始めました。本当に皆さんが応援してくださり、萌木の村は夢がいっぱいです。ここ3年間で少しずつ蓄えてきた小さなつぼみがようやく小さな花として咲き始めました。しかし今私はスタッフとともに手綱を締めなおそうとしています。記事を見て訪れてくださるお客様の期待を裏切ってはならないからです。しっかり勉強して、その期待に応えようと努力しております。
 萌木の村には「世界一」とか「世界に一つ」あるいは「日本一」とか「日本に一つしかない」という物がいっぱいあります。世界一は、オルゴール館の『リモネール1900』、『モーツァルト・バレルオルガン』、世界一のオルガンビルダー『脇田直紀』、世界の野外バレエ公演『清里フィールドバレエ』。日本一は、日本一美味しい『タッチダウンビール』、日本でここだけの『八ヶ岳ナチュラルガーデン』、日本一質の高いウイスキーを収集したホテルのバー『パーチ』、オルゴール館ホール・オブ・ホールズをオープンした時から作り始めた『イヤープレート』は日本では最初のものです。そして世界一、日本一素敵な『萌木の村のお客様』です。
 私は「それらの物をしっかりお客様に伝えるに相応しい人になろう」と毎日言っております。私たちは、持っているもの、やっていることに負けないよう、自分磨きに励んでいきます。



※ただいまロック前にて、新たなガーデンの造成工事中です。ご利用の皆様には何かとご不便をおかけしますが、何卒ご了承下さい。140930.jpg
上次さんの気持ち
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