萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 4月号

joji2015.png  4月になるというのにまだ日陰には雪が残る清里です。そんな中で山野草が芽を吹き始めました。ポール・スミザーさんの指導の下、萌木の村の山野草ガーデンは整備されてきました。新しく作られた所にスミザーさんがどんな野草を植えるのかが楽しみです。今年の萌木の村でのイベントは山野草に囲まれて素敵な催し事が行われることでしょう。
 私は今、経済的に直接すぐに見返りがない事をやり続けています。昨年にはスタッフをイギリスにウイスキーの勉強を、そして今年はドイツにビールと料理の勉強に行かせました。行ったスタッフはそれぞれ一回りも二回りも大きく育って帰ってきました。又、今年は萌木の村の広場の中のトイレを新しく整備します。
 現実的には清里の衰退は皆さんが想像する以上に厳しい物があります。清里駅前の商店街はシャッター通りになり廃屋が放置され、テニスコートや駐車場だった所は太陽光のソーラーパネルで覆い尽くされるなどだいぶ荒れた状態です。国道141号線は倒産街道などという別名までついてしまいました。そんな清里ですが、私はこの清里が世界で一番素敵な所だと思っています。四方を山に囲まれその景観の美しさはスイスにも負けません。私は萌木の村を清里のあるべき姿のモデルにしたいと思っています。ここから第一歩を踏み出すつもりでこつこつと作り続け、100年後、500年後、1000年後には八ヶ岳高原が全部萌木の村のようになる夢を追い続けたいと思っています。一時的な乱開発は貧しかった開拓地にとっては通らざるを得ない試練だったのだと思います。
 私は地域は風だと思います。風土、風味、風習、風景それらの質の高さが風格になると思います。そして今は徹底的にソフトもハードもしっかりしたベース(基礎)を作りたいのです。苦しいけれどその基礎づくりをこれでもかと言うほどやりたいのです。私の頭の中にはその基礎の上に立って行なわれるであろう夢が舞い続けています。清里は宝の山です。見える宝物、見えない宝物それぞれいっぱいあります。それらを生かせば新しい可能性が山ほどあります。あれもやりたい、これもやりたいと思いますが、いまの私は少し変わりました。自分のやりたい事を自分で追うのではなく、希望を持った若者の夢をサポートすることが私の役割だと思うようになりました。素敵なバーを作りたい、世界一うまいと言われるビールを作りたい、清里でガラス工房を作りたいなどなど全部応援します。一人一人の夢に乗ることは、夢を追う若者の数だけ私も一緒に夢をおいかけられるのです。私の夢はまだまだ膨らみ続けています。
 春を迎え一気に華やかになる萌木の村の姿を見に来て下さい。
上次さんの気持ち
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