萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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マンスリー上次さん 11月号

joji.jpg 先日、野辺山に住む私の友人が野に咲く花々を写真にとって見せてくれました。私達の子供の頃には、山百合や桔梗、スズラン等など、周りには山野草が咲き乱れていましたが、今は見ることがほとんど無いという話をしました。ほんの少し残っている物を大事にして、せめて絶滅しないようにしなくてはと話は盛り上がりました。
野辺山の友人の自宅の近くの山に、花々の種があるので取りに行くことになりました。  ポール・スミザーさんの一番弟子である三浦さんという女性と一緒にその場所に行ってみました。彼女は花々の種を見るなり「宝物、宝物」と非常に興奮していました。
今まで手に入らなかった新しい物を手に入れられたことがとても嬉しかったのでしょう。名前を知らなければただの雑草です。しかし、その花の名前や価値を知っていると、宝物となるし、心まで踊ってきます。
友人と私は彼女の種をとる姿に今までと違う何か不思議な感覚を覚えました。これから私は山に行って花を見た時、ポール・スミザーさんに報告することが多くなるのだろうなと思います。花が咲き、実がつき、種になるとそれを収穫します。それをポール・スミザーさんが種をまき、苗を作り、萌木の村のガーデンに植えていく。このように、八ヶ岳の山野草がこの萌木の村で守られていくことは、何と素敵なことなのでしょうか。きっと近い将来この地に住む多くの人が山野草を自分の周りに植え込み、楽しむ時代が来るのではないでしょうか。
さて、ノーベル賞を受賞した大村智さんが森と自然の中で育ったことがどんなに大事かと仰っていましたが、本当にその通りですよね。星を見て宇宙の生立ちを考え、私達の地球を考えてみる。自然の中で私達も多くの命ある物の一つである事を考え、自分自身を見つめ直してみる。そんな事を気付かせてくれるこの清里は最高ですね!
上次さんの気持ち
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