今年も第22回の「清里フィールドバレエ」が始まった。今までで最長の15日間の公演を企画した。7月30日〜8月15日まで、清里の一番の繁忙期に、さもなくても大変な時にこの企画をした事に地域でも、萌木の村の店舗の方からも社内からも賛否が起こった。今回、私達が被災地にオルゴールとバレエを持って行くことに対しても二つの意見があった。そして今回の原発の問題に関しても賛否が有るにもかかわらず、何故か我々日本人は100%賛成か、100%反対かに分かれてしまい対立することが多いような気がする。選挙にしても黒か白か、私はどんな事も陰と陽、メリットとデメリットがあり、私達の会社においてもうまくいっている時にも問題は有り、いってない時では尚更問題が有ると思うのです。そして人は分かった事は変えたくないという本能が有るようです。守ろうとする力が大きく働くようです。そんな中で私は他の人よりも少しづつ進化したいという気持ちが強いのかもしれません。私の思考の中には思いつくとデメリットよりもメリットや夢の部分が大きく広がり、リスクや多くの問題点が見えなくなるようです。今までの人生を振り返ってみると、やって失敗した事がなんど多かった事か、だから私に近い人ほど信用がないのです。成功よりも失敗の方が多い訳ですから。そんな私でもいつも助けて下さるのは皆さんです。時には厳しい言葉をいただく事もありますが、本当に多くの人が私を支えて下さってます。私が今回何故8月15日まで公演をする事に決めたのは、地元から都市に働きに出かけている方々がお盆に帰省した時に、もう清里フィールドバレエが終わっている、故郷でバレエをやっているが見た事がないという話しを聞いたときに今年はお盆もやろうと思ったのです。私は地域に住む人も故郷を持つ人にも大切な事はその地に対する誇りだと思うのです。
自分の生まれた場所、育った場所に誇りを持つことが人生にとってとても大切な事だと思うのです。私達はこの地の素晴らしさをゲストとして旅する人達にほんの少しでも、わけてあげられれば、そしてこの地域人達には誇りを自慢して頂きたいのです。でもメリットもある代わりに、このバレエ公演に関わるスタッフにはお盆も夏休みもありません。舞台スタッフは6月末からの舞台造り、本番8月15日まで、そしてその後の片付けに1週間。ダンサー達は半年前からのレッスン、リハーサルと、この15日間のために多くのモノを犠牲にして、私達はこの清里フィールドバレエに賭けています。今回終わった私達はこれで良かったのか本音の反省会を行います。
私は思うのです。取り戻す事の出来ない大きな犠牲があるのであれば、立ち止まらなければいけないと思います。しかしそうでない場合は限界に挑戦したいのです。今回のサッカー女子ワールドカップを見ていても、全ての地球上の人達がそれぞれの立場で彼女達のような生き方が出来ると思うのです。私達は彼女達のような感動する思いを皆さんとともにしたいのです。
私のお世話になっている元柔道金メダリストの山下泰裕さんが日本経済新聞の中で“山梨の熱血漢”という記事を書いて下さりました。本物の世界一の熱血漢にそう言われる事はとっても光栄な事です。内容は以下の通りです。(※新聞記事をクリックすると拡大表示します)
最後の文章は私を良く知る人はみんな笑ったようです。本当にバレエ公演でも収支をとれるようにしろと毎回毎回赤字を出していたのでは、お前がいなくなったら続かないと叱られます。
どうか皆さん清里フィールドバレエを見に来て下さい。