萌木の村 村民かわら版

八ヶ岳・清里高原「萌木の村」のスタッフが綴る季節ごとの村の表情や、個性あふれる各店舗のあれこれです。
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春の黄色

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村の春の色をイメージする時に、さくら色よりも先に頭に浮かぶのは鮮やかな黄色という方も多いはず。特に標高1000mを超えた八ヶ岳の麓では、まだ日陰に残雪もある頃からマンサクの花に始まり、このダンコウバイの花の色が濃くなるにつれ、暖かさを実感していく気がします。
このあとスイセン、ヤマブキとつないで気持ちのいい時間帯も長くなっていくことでしょう。
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清里の少し下、道の駅では今菜の花が、空を泳ぐ鯉のぼりに色を添えています。
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季節の表情
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新年度!


こちらはブルーベルヒルの1F「メイフェア」です。これまでに並んでいたシューズ類や帽子等ファッション関係のアイテムは姿を消しました。現在はマニーに代表されるような素敵なテーブルウエアが充実してきています。以前から人気のあった「スージークーパー」等のアンティーク、根強いファンを持つアクセサリーブランド「ミハエル・ネグリン」のステーショナリーetc...。この春からはこの路線です!

同じ建物のギャラリースペースで、コービーコービーのかわいいストラップが販売されていました。
こちらはお一つ購入されると100円が自動的に募金されるシステムになっています。




かわってこの店舗はたしかドライフラワー店?と思っている方にこそお知らせ。
も少し南側にあった雑貨店「シュガープラム」が移転して来ました。これまで同様アンティーク風の雑貨小物から素敵な布地、ちょっとポップなアイテムまでズラリ、でもまだまだ!これから連休に向けてどんどん新商品が仲間入りするとの事です。お楽しみに。



新年度になって、あちらこちらで動きはあります。
変わるところも変わらないところも、いつもの年よりちょっと愛を多めに。
季節の表情
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マンスリー上次さん 4月号

joji.jpg 巨大地震・原発事故。今までも多くの問題を抱えていた私達のふるさと・清里高原は、今もっとも大きな試練を正面から受け止めなければならない時に立たされています。
被災に遭った人々、そこに関わっている多くの人々は、今の当面の問題を解決していかなければならないでしょう。では、私達はどう思い、行動したら良いのでしょう。そんな事に悩み、考えていた時に、ルドルフ・ジュリアー二 元ニューヨーク市長(1994年1 月~2001 年12 月)の言葉に出会いました。

「救援・復興活動が第一優先だが、それに携わらない残りの人々は、今までどおり、いや、今まで以上に楽しんで仕事をし、遊んで欲しい。楽しむ、遊ぶ、とは、出社前にはコーヒーを飲み、今まで以上に勤勉に働き、仕事が終わったら食事や酒を楽しむということだ。また、買いたい物を我慢している人は、今こそ、それを買う時だ。こうした経済活動や商業活動を維持することこそが、卑劣なテロに対する最大の対抗手段である。安易な自粛モードは、NY の活性化を妨げ、経済の低下を招き、結果、復興支援にお金が回らなくなるなどテロの2次被害を招く。だからこそもう一度言いたい。みなさんには今まで以上に楽しんで仕事をし、遊んで欲しい」

この言葉に出会い私は、このような考え方の元にこれからの行動を起こしていこうと思いました。実は今年夏のフィールドバレエの開催についてやるべきか、止めるべきか、そして停電の問題、舞台を作る資材の問題等が先日も私のところに報告されました。これらの事は氷山の一角です。今回を乗り越え、実現する為には、大きなエネルギーが必要だと思います。ルドルフ・ジュリアー二の言葉と出会い、私は今年こそ、災害被災者の方々の為にも、そして夢と希望を持っていただく為にも、仲間達と共に今年のフィールドバレエを成功させなければならないと思います。皆さんもそれぞれの所でこんな時だからこそ笑顔いっぱいで、そのエネルギーを私に送って下さい!これからも皆さんとの絆をしっかり結び、皆さんの期待に応えていきたいと思います。私達が悩んでいる時にも自然の木々や広場の芝はしっかり芽吹きをして準備を始めてくれておりました。私に、一緒に頑張ろうとエールを送ってくれておりました。

清里若者達のグループ「チーム清里」の活動も見てあげて下さい。
上次さんの気持ち
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「セグウェイ」がやってきた!

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ロック駐車場内の仕切られた一角で、何やら見慣れない乗り物が動き出そうとしていました。
あれは『セグウェイ』ではないですか!
乗るのも見るのも初めて!という方々を相手に、ロックの良さんが動かし方を指導していました。

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するとどうでしょう、ものの数分の指導を聞いた皆さんは、動き初めこそおっかなびっくりでしたが、次第にスイスイ、間もなく曲がるのも止まるのも自由自在に。

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ロックのコックさんも乗るやいなや。
運動神経も他の乗り物の経験も全く関係ないみたいです。
それにしても、皆さん直ぐさま簡単に乗りこなせちゃっています。
指導が特別上手なのでしょうか。
いやいや、良さんは公認のインストラクターでした(いつから?)。

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まだまだデモンストレーションの段階で、いつでもどなたでもご利用いただけるものではないのですが、近い将来、萌木の村内をセグウェイに乗ったお客様が移動されている、なんていう日が来るのかも知れませんね。

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マンサクの花が頭上でキラキラ輝き、足下のクロッカスは賑やかに咲きそろっています。
村は今、本格的な春らしい陽気に包まれています。
季節の表情
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「白樺妖精水」採取始まる!

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ハット・ウォールデン前では、今年も春の訪れを告げる白樺妖精水(樹液水)の採取が始まりました。 今年は3月になってから寒い日が続いていて、今朝も霜が降りたのですが、白樺の木にくだを繋げた先の容器には、しっかりと薄い乳白色の妖精水が貯まっていました。地中の栄養分と八ヶ岳の雪解け水を凝縮し、一滴一滴、 大事にくみ上げてくれた、正に大地の恵みのひと雫です。 自然って、たくましいなあと改めて感心させられます。

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この貴重な妖精水は、萌木の村のシェフたちの手によって、様々な季節限定グルメへと姿を変えていきます。昨年たいへん好評をいただいた、ビールの仕込み水に妖精水を取り入れたタッチダウン「八ヶ岳白樺ビート生」が夏前にまたまたお目見えする予定です。楽しみですね。
http://www.yatsugatake-beer.com/


なお、ハット・ウォールデンでは近くの白樺林を散策し、妖精水を使ったお飲物やお料理が楽しめるご宿泊プラン (4月3日まで ※天候等により変更する場合もあり)を承っています。詳細はHPをご確認いただくか、直接お問い合わせ下さい。
http://www.hut-walden.com/
季節の表情
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桃の節句に白い花

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確か昨晩は星空だったと記憶しているが、、、朝起きると真っ白!なんてことは決して珍しくはありません。だって暦の上ではまだ3月が始まったばかりなのですから。あとひと月ぐらいは、暖かさと寒さがジェットコースターのように乱高下する日々が続く事でしょう。

けれども、今朝のダイヤモンドダストが見事でした。あの美しさは写真では伝えきれません。運良く雪の朝に巡り合えた、ハット・ウォールデンご宿泊のお客様(お寝坊さんを除く)だけの特典ですね。

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餌台の写真ももちろん雪景色。気のせいか、鳥たちもテンション高めですね。


アスファルトに陰が見えていても特段気にしませんが、同じ陰が雪面に写っているだけで、ちょっと芸術性を感じます。

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暖かな陽射しもあって、国道の雪はほぼ解けていますが、枝道や日影の箇所等はくれぐれもご注意下さい。
季節の表情
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マンスリー上次さん 3月号

joji.jpg 今年は雪の少ない冬だと思っていたら、先週二度に渡り大雪が降りました。あまりにも乾燥が続き、萌木の村広場の芝が枯れていき、心配していた時だけに恵の大雪でした。私たちのように自然と共に生きる場所に住む者にとって、いつもと違うという事にはすぐ敏感になります。変化には二つあると思います。一つは毎年十人ずつ変化していく現象と、もう一つは突然今まで全くなかった事が起きる事です。昨年、萌木の村広場の芝の中に、私が名も知らない雑草が異常繁殖しました。こんな事は初めてでした。どうやってそれを駆除すれば良いかわかりません。自然の中で住むという事は、それらの現象に正面から受け止め、生きていかなければなりません。今の世の中が多くの別の問題で混沌しています。その事も確かに大きな問題ですが、私たちのもっと基本的な問題のほうがはるかに大切なのに、その事を考えずに一日一日過ごしてしまうと、そのつけは大きな負債として残ってしまうのではないかと思うのは私だけでしょうか。「この清里とはいったい何なんだ?何の役割があるんだ?迷うな、迷うな」断固たる価値を今、文章にして皆が共有すべき時だと思います。
最近私は、この清里の歴史の中で住人が一番輝いていたのは、いつだったのかと考える事があるのです。戦後の開拓時代みんな苦しかったが、お互いに助け合い、夢と希望を追いかけていたあの時代の人達が一番輝いていたのではないかと思うのです。私はその理由として、恐らくその時の価値観と今の時代の価値観の違いではないかと思うのです。開拓して畑を作る事、種をまき作付けする事、すべて準備から始まるのです。この準備という事はすごく大事で、それこそ収穫の時の喜びを創造するのではないかと思うのです。今の時代もすべて同じだと思うのですが、多くの事が分業化、効率化してしまい、見えないことが多くなってしまったのではないかと思います。私は田舎で住むことは、決して効率化を求めるのではなく、別の方法を探るべきだと思います。こんな事を考える今日この頃!
上次さんの気持ち
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今週は暖かいですね。

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今シーズン一番の雪が降ってから一週間。ここ数日は2月とは思えないほどの暖かい日が続いています。
ちなみに、上の画像に見る通り萌木の村広場くらい雪が残っている所は、清里中探してもそうは無いかもしれません。道路にもほとんど雪は残っていませんよ。逆に、雪を触ってみたい・ちょっと雪遊びをしてみたいなんて方、萌木の村ではまだまだ楽しめます!

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とは言え、今年はハット・ウォールデンやキャロルの軒先でおなじみの立派なツララがあまりお目にかかれません。それだけ冷えが足りないということなのでしょうか。
そうそう、今日は「寒いほどお得フェア」が割引特典ギリギリの+4.9でした。

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野鳥たちを見ながら、ロックで日向ぼっこがいいですね。ついついあくびが出てきそうです。
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季節の表情
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久々の銀世界

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ここのところ季節外れの暖かさが続いていた八ヶ岳南麓、今朝は久しぶりに2月らしい景色が戻ってきました。
多いところでも20cm前後でしたが、今朝の雪かきにはジョンディアトラクターが動員されました(早い早い!)。

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せんだってまで陽気に誘われてつぼみを膨らませていたコブシの木ですが、今朝は雪の花をつけています。乙ですね。

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季節の表情
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マンスリー上次さん 2月号

joji.jpg いま萌木の村は、一人の清里出身の若者・浅川智仁さんと一緒に研修会をスタートさせました。

 私は35才の時、自分が育った清里農村センター(現在のKEEP協会)の事で、時のリーダーの方に「ポール先生の“志”と違う方向に進んでいる」と苦言を言ったことがあります。その時、逆にその方に言われました。「強い個性を持ったワンマンリーダーが引っぱってきた組織は、そのリーダーに頼りすぎて、次のリーダーが育たないことが多い。あなたもそうならないように気をつけなさい」と。いま、その言葉が身にしみます。 

萌木の村は私が23歳の時、小さなお店「ロック」が出発点です。世の中のルールも知らずガムシャラに朝から晩まで働きました。そして少しづつお客様が増え一緒に働いてくれる仲間も増えました。私もスタッフもよく働き、その日その日は充実していました。みんなのパワーが結集しお店は個人から会社へと育ちました。しかし、スタッフも現場主義で経営とか経理は結果オーライ。自分の身の回りしか見えなかったでしょう。そして引っぱってきた私はパイオニアとしての実績が回りから認められるので、実力がついたと自分自身が過信してしまいました。また、私についてきた幹部スタッフは真面目で一生懸命やる人達が残ってくれたのですが、社長の私がマネージメントの勉強などしていないわけですから、会計は地元の会計士の先生にまかせっきり、経営を数字として分析することもなく、勘でやっておりました。一緒に働いてくれているスタッフだって私がそうなのですから、私を見てこれが経営なんだと思ってしまったと思います。組織が大きくなり、私たちもそれなりに育たなければいけなかったのですが、マネジメントという点ではほとんど成長しておりませんでした。

何故現在、清里が厳しい状況をむかえているのか、何故 萌木の村が今生まれ変わらなければならないのか、それは次の世代を育ててこなかったからだと私は反省しています。私は40年も先頭に立ち、弟を始め仲間のスタッフはずっと私の夢を実現する為に行動してきました。私の出す指示の中には納得できない、理解できない事や物もあるでしょう。その時は小さな不満でも、30年も40年もコツコツと貯まればスタッフの心の中の不満のコップは満杯です。あと一滴ですべてがこぼれてしまう。松下幸之助さんやソニーの盛田昭夫さんのような完璧に近い人はほんの少しはいるでしょうが、多くは私のような凡人です。夢や理想と現実が異なる場合には妥協していく訳です。その食い違いを自分ですら納得するのに苦しむ訳ですから、一緒に仕事をしてくれている仲間はもっと納得できないでしょう。大きな組織だってそのような問題は無い訳ではありませんが、人事異動というガス抜きがあり、また経営学を学んだ人事管理のできる人が対応し、人間関係を「ゴハサンに願いましては」と振り出しに戻す事ができるのでしょう。また萌木の村のような中小企業は何々研究所とか何々コンサルタントとかから経営指導を受け打開しようとしますが、ワンマンで40年も続けて来た私共のような組織には欠点、弱点も有りますが、その反面大きな会社や組織に負けない独特な宝物がいっぱいあるのです。一般的なビジネスモデルとは違うために、人の輪・歴史・地域性などを活かし、一段高いところへステップアップさせるのは至難の業なのです。何代もつづいている老舗といわれているような企業は、次のトップになる後継者を育てます。たとえば地方のホテルは東京のホテル オークラで。代々お客様に喜ばれている小さな旅館は金沢の加賀屋さんで勉強させる、という具合に、次にたすきを渡す準備をしています。清里は開拓70年の歴史、私達の先輩の中にも経営者としての知識を持った方は思い当たりません。私が見てきた先輩達はみな現場で汗を流している人達ばかりでした。私はその事が決して悪いと言っているのではありません。汗して労働する事はすばらしい事ですし、人のお役にたてることは素晴らしいことです。萌木の村の中にもそんなスタッフが何人かいます。私はいつも頭が下ります。その人達がむくわれる為にも“志”高くこの歴史を生かしてマネジメントできるリーダーを育てる必要があるのです。 

私が萌木の村を新しく生まれ変わらせたいのはこのような理由からです。若いスタッフがこの萌木の村で何のために働くのか、同世代で故郷「清里」を愛する浅川智仁さんと一緒に厚く語り合ってほしいのです。私も少しでも変わりたいと思いますし、今の私の役割は何なのかを探すためにも一緒に語り合いあいます。まずは人間力アップ! ポール先生がKEEPを支えてくれる人や訪ねて下さる人に心から感謝したあの気持ち。その人達にいつも先生が伝えた「Do Your Best and it must be First class!」。First classを勝ち取るために必要な技術や知識を研修し学ぶ集団でありたいのです。萌木の村の若者達が新しいイノベーションを起こす時を私は楽しみにしています。

平成23年2月1日
萌木の村村長 舩木上次
上次さんの気持ち
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