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マンスリー上次さん12月号

TOPICS | 22.12.01

佐々木万璃子さん主役抜擢のニュースに寄せて

 英国からとんでもないニュースが舞い込んだ。英ロイヤル・バレエ団所属の佐々木万璃子さんが12月の公演「くるみ割り人形」で主役の金平糖の精に抜擢されたのだ。世界3大バレエ団の一つであるロイヤル・バレエ団。その中で、今、〝星〟になろうとしているのだ。

 思い起こせば、あどけなさの残るおよそ10年前、彼女に声を掛けたのがはじまりだった。

 彼女は幼少期、上野原市に住んでいた。上野原から「川口ゆり子バレエスクール」を目指す女の子がいると聞いた。清里フィールドバレエに最年少で出ていた彼女に驚き、同じ山梨県民人として親しみを感じて声を掛けた。

真夏の夜の清里で、素敵な笑顔を輝かせて舞う彼女。お姉さまたちに必死に食らいつき、舞台の上で物怖じしない踊りを見せた。

 そして、ローザンヌ国際バレエコンクールに出場。バレエダンサーを志す15~18歳の若手の登竜門である世界最高峰のコンクール。当時、15歳。16歳でも遅くないという意見があったが、本人の強い意思で出場。男女合わせて36か国226人の中、見事、女性では最高位の3位入賞を果たした。この時の新聞記事をみんなで喜んで読んだことを思い出す。

 清里フィールドバレエで主役を務めた後、渡英。バーミンガム・ロイヤル・バレエ団を経て、ロイヤル・バレエ団に所属。そして今回、私たちに最高のプレゼントを届けてくれた。

「清里フィールドバレエでの経験が、コンクールでも物怖じしない強い心を育ててくれた」。彼女がこう言ってくれたことを思い出す。標高1,250メートルの清里で、彼女は確かに舞ったのだ。

 今、清里で踊った何人ものダンサーが、世界のバレエ団で活躍している。それで十分すごいことなのだが、今回はその中でも、我々にとって最上の贈り物となった。

 1990年にはじまった清里フィールドバレエ。33年間、常に、苦しく、厳しい道のりであった…。だからこそ、この快挙によって、すべてが報われる思いさえする。

 佐々木万璃子さん、おめでとう。そして、ありがとう。心から。

萌木の村村長

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【佐々木氏主役抜擢のニュース詳細(ロイヤル・バレエ団、及びバレエシャンブルウエストより)】

英・ロイヤル・バレエ団(The Royal Ballet)所属の佐々木万璃子氏が、今年12月に行う公演で初主演を務めることになった。同バレエ団が11月、発表した。

佐々木氏は、弊社が毎年開催している野外バレエ「清里フィールドバレエ」に多数出演するなど、弊社と縁の深いダンサー。

 

 

公演は、12月23日、英・ロイヤルオペラホールで開幕する「くるみ割り人形」。主役の「金平糖の精」を演じる。佐々木氏が同バレエ団で主役を務めるのははじめて。

佐々木氏は幼少期に山梨・上野原市に居住。弊社とともに清里フィールドバレエを共催する東京・八王子のバレエ団「バレエシャンブルウエスト」(川口ゆり子、今村博明主宰)の元ダンサー。15~18歳の若手ダンサーの登竜門である「ローザンヌ国際バレエコンクール」に15歳で出場し、男女合わせて36か国226人中、女性では最高位の3位入賞を果たすなど、早くから注目が期待されていた。

その後、渡英し、バーミンガム・ロイヤル・バレエ団を経て、現在、ロイヤル・バレエ団で活躍。 仏パリ・オペラ座、露マリインスキー劇場と並び、世界三大バレエ団の一つであるロイヤル・バレエ団。伝説の名花マーゴ・フォンティンをはじめとする数々のスターを生んだ世界屈指のバレエ団で、日本人女性が主役を演じるのは極めて稀。