マンスリー上次さん 7月号
TOPICS | 17.07.01
萌木の村の庭は、今すばらしくきれいです。このようなガーデンが出来上がるなどという事は、6年前に考えられませんでした。その前30年間私はその時その時ガーデンデザイナーやハーブの専門家やバラの先生と言われる人達と庭づくりに挑戦して来ましたが、少しずつは良くなるのですが、いつも今頃から雑草が増え続け夏本番には決してきれいとは言えない状態になってしまい、いつも満足できずにそれでもやり続けていました。
ポール・スミザーさんに出会い話を聞き、そのやり方にはにわかに信じられず、言っている事に理解できるのですが、今まで中途半端に勉強し、実践もしているだけに、そんなにうまくいく訳はないと思っておりました。しかし今、まさに萌木の村広場の中は、ほぼ出来上がり5月から10月まで月替わりで八ヶ岳の山野草が花を咲かせてくれています。こんな庭、日本でここだけです。これは来て見てもらわなくては説明できません。ポール・スミザーさんのこのガーデンの植物達は、皆健康で元気なのです。だからここにいるだけで私達まで心が優しく、そして穏かになれるのです。その山野草に包まれた広場の中に、夏の夜の夢舞台を作ります。静と動のコラボレーションです。この、この時ここだけの清里フィールドバレエを観に来て下さい。皆さんの五感で感じてもらいたいのです。
実はこの景観は、私の子供の頃のキープ協会の風景だったのです。小海線の踏切の所から清泉寮まで道の両端に積まれた石積み、水路も石で積まれていました。教会も清泉寮の回りもすずらん畑、山野草が咲き乱れていました。それが当たり前だった為にその美しさに気がつかず、私は気がつくまでに遠回りをしました。
今は地域の人にも思い出してもらい、この風景を清里全体に取り戻したいのです。特に聖アンデレ教会の前庭、清泉寮の前、美し森の整備とすれば、世界一美しい景観となることは間違いなしと信じています。今でも遠景の美しさは世界一です。360度、富士山・南アルプス・秩父の山々そして八ヶ岳で、残念なのは近景、自分達の身の回りの荒れた姿は、又手を入れてないほったらかしの姿は世界一の景観が作れるにもかかわらず自分達でダメにしています。遠景は私達の力ではどうにもなりません。神様から与えられた宝物です。でも、私達の回りは私達の力で変えられます。そしたらここに住む人達はどんなにか誇りを取り戻し豊かな気持ちでこの地を愛する事ができるか、私の夢です。
萌木の村を見て、私のこの願いを共に語り、応援して下さい。コロンブスの卵です。私達が5年で出来たのですから、10年頑張れば、100年後1000年後まで未来に大きな財産を残せることができるでしょう。
清里に住む人達はいつまでも開拓者でありたいものです。(萌木の村村長 舩木上次)