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マンスリー上次さん6月号

TOPICS | 21.06.01

地球の歴史の中で縄文時代が何万年も続いたと聞きました。その生活や考え方は何世代にも渡って変わることなく、同じことが繰り返されたのでしょう。しかし私が生きてきた72年間の身の周りの変化はあまりにも早い!特にここ清里は開拓の街です。自然を切り開き、畑を作り、牛を飼い、農業で生きてきました。そこが観光地になり、さらに一時はバブルも重なり、乱開発が進みました。そしてブームは去り、現在私達は新しいこの街のあり方を考えています。同じ清里で生まれた人でも、育った時代が変われば考え方も大きく変わります。縄文時代の言葉は、きっと世代が違ってもイメージは変わらなかったと思いますが、今は世代が変われば同じ言葉でもイメージが違うと思います。それをどう埋め合わせていくかが問われているような気がします。同じ人間なのに生まれてきた場所、時代によって大きくその人生は変わってしまうのです。

 

私達は生まれてから死ぬまでの有限の時間という財産を持っています。そして無限の創造性という宝物を持っているのです。最近「あれ!おかしいな」と感じることがあります。私の子供の頃のほうが私も周りの人も創造性があったような気がします。今の時代は枠にはめられてしつけられているような気がします。何か養殖魚のように飼いならされている感じです。野生の渓流魚だった私達が、自由を奪われていくような感じです。はっきりは言えませんが、何かおかしいな?変だな?と思うのです。

 

私は思うのです。我々清里という地は開拓の街です、開拓者とは無限の想像力を持った冒険者、そういうDNAを持ち続けなれば人生は楽しくないのです。ずっと変わらない時代でも、変化の激しい時代でも、ぶれることのない一本スジの通った哲学がないと、ふるさとは時代にもてあそばれて消えていってしまうと思うのです。私はポール先生や先人たちの撒いた種から育った今の清里を、次の時代にも残していきたいと願うのです。そのためにはみんなが新たな創造に挑戦するときだと思うのです。

 

萌木の村村長

舩木 上次