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萌木の村マガジン

マンスリー上次さん 2024.10月号

2024

Oct

01

社長コラム

今回、自由民主党・立憲民主党のリーダー選びを見ていて思うことは、予想していなかったことが現実にはおこるのだなということ。それは地域においても同じこと。予想外のことが起こりうるのです。

我々の住む北杜市は市長選挙、市議会議員選挙をこの秋に控えています。 最近気になるキーワードがあります。「格差社会」という言葉です。一般的には経済的格差のことを言いますが、私が思うに、知識、技術、経験、感性(センス)、人間性等々、色々な意味での格差社会になってしまっているのではないかということです。そしてそれぞれの意味において、自分以外の立場の境遇は理解し合えない社会になってしまっています。

例えば私たちのような田舎で生まれ育った人は都会のタワーマンションで暮らす生活は想像できません。私の友人は農家に生まれ70年間農業に携わってきました。現在は年金生活で月の収入は7万円、国民年金のみです。想像を絶する厳しい生活をしています。タワーマンションで暮らす人たちの中には、1食7万円以上の食事をする人もいらっしゃるのではないでしょうか。お互いの生活は全く理解できないでしょう。清里ですら顔は知っているが何をしている人なのか知らない社会になりつつあります。私が幼い頃はほぼみんなが開拓者でしたから、みんながどんな生活をしていて何を考えているのか理解し合えました。しかし今は違います、自分のことしか見えていません。

このような相互に理解し合えない関係が、今の世界なのではないでしょうか。 こんな社会だからこそ、真のリーダーが必要ですし、良きリーダーを選出する賢い市民がいなければいけないのです。今だけ、お金だけ、自分だけの考えを改め、未来のため、誇りややり甲斐のため、全体のため、我々が生まれてきた意味を考えるような社会に改めるべきだと思うのです。自らの成長は周囲の成長があるからこそです。

その逆もしかり。「利他の心」です。 我々人間は暴走してしまいました。特にこの100年は顕著です。物が溢れ便利になりました。その結果、地球温暖化、異常気象という地球のバランスを壊してしまいました。地中の微生物や植物や動物も同じ地球の家族なのに、そしてそれぞれが共生していたのに、いつから我々人間は思い上がってしまったのでしょうか?!そのツケが今自らの身に降りかかってきているように見えるのです。

私はまだ清里は間に合うと思っています。人と自然に恵まれているからです。ここで先人達が残してくれた歴史を生かし、人と自然が共生する新しい価値を生み出せると思うのです。格差社会から関係性の社会へ!共に理解し合える、人にも他の生き物や自然にも優しい理想の地域を築き上げることができるような気がします。まだまだ漠然としていますが、自分の中のモヤモヤとした霧が晴れてくるまで考え続けます。

令和6年10月1日 
萌木の村村長

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