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萌木の村マガジン

マンスリー上次さん 2025.1月号

2025

Jan

01

社長コラム

先頃、12月26日に山梨の勉強会・「夢甲斐塾」の忘年会が萌木の村で行われた。私は2001年の立ち上げから関わっていたので、その夢甲斐塾の初代塾長・上甲晃先生の話はことあるごとに聞いてきたし、先生の本もたくさん読んでいるので、わかっているつもりのことは多い。

今回は色々な話の中で私の心に特に刺さったのが、「凡事徹底」「一流の人間」という話だった。今まで何度となく耳にし、自分でも何度となく発した言葉である。わたしはまもなく76歳になる。

“清里の父”と言われたポール・ラッシュ先生の元で育ち、先生から「Do your best and It must be first class.」というメッセージまで送られているので、わかったつもりになっていた。しかし今回それは表面的な理解であったということに気付かされた。

私は幼少期からポール・ラッシュ先生のお膝元で育ったために、一般的に言われている“一流”とか“本物”と言われる人に何気なく出会ってきた。石油王ジョン・ロックフェラーの孫とか、ユダヤ人経済学者ピーター・ドラッカー、「私の履歴書」著者であり米国コロンビア大学名誉教授ジェラルド・カーティス、皇室の宮様方など。当然相手の方々は舩木上次を認識しているわけではないが。その方々がポール・ラッシュ先生を訪ねてきた時に地域の子どもとして同じ空気を味わった。

私がポール・ラッシュ先生からメッセージとしていただいた“一流”の解釈が今回の上甲先生のお話の中で崩れ落ちていった。多分なんとなくわかっていたのだろうが、浅い浅い理解だったように思う。

やっと歳をとり、多くの失敗を繰り返し、周りの人々に助けられ、その繰り返しの蓄積があってこそ、ようやくこの“一流”という言葉を理解したのだろうと思う。“凡事徹底”“志”“一流”など表面的な言葉の意味でいつも使ってきたが、やっと心の中で理解でき始めたのかもしれない。

皆さんもそうだと思うが、現在より前にインプットされた情報によって人は考え、判断する。真実がわかっている人に会わなければ、本物の情報は手に入らないのだ。ニセ一流、ニセ本物がほとんどで、一生を通してそのことを追求し続けてもなかなか出会えることがないかもしれない。

萌木の村のスタッフも過去に2人、上甲先生の「志塾(こころざしじゅく)」に参加させてもらったことがあるが、2人ともインプットしたものが他の人とは違ったのだろう、何をするにも他の人とは判断基準が一枚うわてだった。そして結果も残していた。若い時に上甲先生のような良き人と出会うことは貴重だと思う。

私たちは宇宙の誕生、地球の誕生、生命の誕生、人間の誕生の歴史の中で、ほんの一瞬だけこの地球上に存在する小さな生命体である。そんなラッキーな命という宝物をもらった生き物なのだから、すべての人が人生の金メダリストになって、この地球号の乗組員として次の世代にバトンを渡すべきだと思うのだ。

なぜ今回、上甲先生の言葉が今までより少し理解できたのか、心の奥深く染み込んだのか? 今までの感覚と違うのだ。先生も80歳を越え体力的に衰えているはずだが、発するパワーは別のものがある。もしかするとそのパワーが私に強いメッセージとして伝わったのかもしれない。

私も76歳、年齢を理由に逃げている自分があまりにも格好悪いことに気付かされた。人は命ある限りどんな状況でも役割があることを再認識させていただいた。

さて今年は何を探す旅になるのだろうか?!

令和7年正月元旦

萌木の村村長

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