マンスリー上次さん 2022.8月号

7月27日（水）清里は雷雨に見舞われ、ホテル ハット・ウォールデンの電柱に落雷、萌木の村の全ての電気系統がダメージを受けました。一時は清里中が停電になりましたが、萌木の村以外はすぐに復旧しました。萌木の村は翌日まで復旧できず、水道のポンプやボイラー、冷蔵庫、エアコンなどが使えず大きなダメージを受けました。

異常気象やウイルスの問題が、身近に起こる時代になってしまいました。150年前の日本の人口は約3,000万人でした。それが今や約1億3000万人。この100年であっという間に社会が変わりました。私たちは進歩し、便利になり社会は豊かになったと思っていましたが、本当にそうでしょうか。効率と経済性だけを求め続け、地球との約束やマナーを守らなかったために、大きな代償として今の現象が起こっていると私は思います。

話は変わりますが、清里フィールドバレエが始まっています。準備の最中には、嬉しいニュースが飛び込んできました。歌舞伎役者の中村梅玉さんが人間国宝になったと聞きました。

中村梅玉さんには「バレエと歌舞伎の融合」というテーマで、何度も清里フィールドバレエの舞台に出演していただきました。振り返れば、ひとつひとつの積み重ねが今につながり、いろいろな糸が紡がれ一本の糸にまとまり育ってきました。その中では、苦しいことも楽しいことも良かったことも、反省しなければならない失敗もたくさんあります。多くの出会いや別れもありました。特に立ち上げた頃の運営の厳しさを支えてくださった先輩方は、今は天国から見守ってくれています。

人生には3つの時間があります。過去・現在・未来です。そして“実際に行動できる”のは現在しかありません。未来は“描くことができる”、過去からは“学ぶことが出来る”。未来を描くためには今が一番大切な時間です。

私はこの自然の中で上演する清里フィールドバレエは、清里の財産だと思っています。その価値は我々の誇りです。関わる人全ての方の宝物になるよう挑戦します。

萌木の村村長