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萌木の村マガジン
なぜ今ここに自分が存在するのか
今日という日に皆さんと繋がっている奇跡!
この時間に生きているということ、なぜ私が存在しているのか!?不思議さを感じます。
父と母がいたから自分はいます。しかし、東京の水瓶になる奥多摩湖(=小河内ダム)の建設計画がなければ私は存在しません。湖底に沈む人たちが、清里に開拓民として移り住みました。私の父は、その中の一人だったのです。
戦後、ポール・ラッシュ先生が「清里農村センター」を作る計画をしなければ、私は存在しません。そこで父と母は結ばれるわけですから。
戦後がなければ、やはり私は存在しません。甲府が空襲で焼け野原になり、母は家族ぐるみで清里に移り住みました。ポール・ラッシュ先生の計画の中、聖路加診療所で働くことになったからです。そこで父と知り合ったのです。
そうやって紐解いていくと、命のつながりと出会い、時代と場所のつながり、まるで横糸と縦糸のように織られて人生があることに気がつきます。そう考えると、今の私たちのやっていることは未来に繋がっているのだと思うのです。
しっかりとした“未来の基準”を残したい
オルゴール博物館HALL of HALLSに所蔵しているオルゴールにしても、私は100年以上前のオルゴールを作った人のことは知りません。でも、今こうして清里で演奏しています。そして、そのオルゴールに出会って、現在オルガンを作っている青年がいます。人は一人ではなく、多くの人とのつながりの中で生きていることに気が付きます。
ということは、過去は変えられないけど、未来は変えられるということですよね。私たちの今やっていることが、未来の基準になるとしたら、しっかりしたものを残してあげたいと思います。
人生はたった一度!そして必ずゴールがあります。今を生かされているということは奇跡です。そのことに感謝して、また新しい一年を大事にしたいと思います。
萌木の村村長